SUCCESS STORY

挑戦の渦が世の中の常識を変える。

「シンカトリ」は、2024年に発売された次世代型の屋内蚊取りです。
電源不要で、お部屋に置くだけで蚊を駆除でき、オン・オフの切り替えは容器を上下逆さまにするだけ。蚊取り製品の歴史を、大きく“進化”させました。
この製品には、金鳥が長年培ってきた技術やノウハウを元に、様々な課題に向き合い、試行錯誤を重ねた社員たちの想いが詰まっています。
このページでは、チームのチカラで磨きあげてきた「シンカトリ」誕生の裏側と、挑戦のストーリーをご紹介します。
PROJECT MEMBER ブランド戦略部 N.C 中央研究所 F.S 営業戦略部 K.Y

部屋の中にも“空気の流れ”がある。
ささいな気付きが製品化の道筋に。

「蚊取り線香」から始まる蚊取り製品の歴史の中で、近年お部屋の中では、コンセントに挿して使う「液体電子蚊取り」が一般的でした。しかしお客様からは「コンセントがふさがってしまう」、「火気に対する不安がある」といったお声が寄せられていました。殺虫剤メーカーのパイオニアとして、火も電気も使わない、全く新しい蚊取り製品をつくりたいという構想は長年の悲願だったと思います。

火も電気も使わず、常温で薬剤を拡散させる技術自体は1983年の「タンスにゴン(衣料用防虫剤)」の発売で実現させていたんですが、当時の技術では広範囲で蚊の駆除効果を発揮させることができませんでした。そこから構想がはじまったと考えると40年以上になります。それだけに、実現できれば大きなインパクトがあると期待していました。

蚊取り線香には火が必要で、そこから電源式に進化してきましたが、“置いておくだけ”というのは究極の形だと思っています。社内でも「すごい製品になるだろうな」という空気感がありました。

「シンカトリ」には、「虫コナーズ」の技術も応用されているんですよね?

そうです。薬剤を樹脂に練り込み、その薬剤を空気の流れで拡散させるという「虫コナーズ」の技術が元になっています。「虫コナーズ」は、屋外で効果を発揮するものですが、部屋の中にも人の動きがあり、空調があり、温度の変化があり、空気の流れが起きていることに気付いたことが「シンカトリ」製品化のきっかけになりましたね。

来る日も来る日も、
試行錯誤の日々。
開発にあたっての
最大の壁は「200日」。

開発が始まると、有効成分の配合や、「タンスにゴン」と「虫コナーズ」の技術を応用し、シンカトリのために編み出した薬剤拡散システム「エアフローリリース技術」で、どのように薬剤が拡散していくのかデータ取得と試験の繰り返しでした。防除用医薬部外品として厚生労働省に承認申請する必要もあり、火も電気も電池も使用しない屋内蚊取り剤の登録はこれまでなかったため、時間がかかりました。

効果日数については、「液体電子蚊取り」のラインナップで一番長い日数と同じ120日用と、それを上回る200日用を要望しました。

200日目にも効果を発揮させるための処方の設計には一番苦労しましたね。何パターンも試作し、実際に200日間使用して200日目にも蚊が落ちるのかを試験します。ちゃんと「200日用」になっているかが200日後にしか分からないんですよ。

“新しい”をパッケージに表現。 オン・オフの仕組みも プラスのイメージに。

ネーミングやパッケージも当社の製品らしくユニークですよね。

製品の名前は、各部署から案を集めて“新しい蚊取り”や“進化した蚊取り”を意味するネーミングにしました。パッケージデザインの一番のポイントは、「蚊」の文字をひっくり返して、“蚊が落ちる”様子を表現したことです。フォントやルビ(読み方)の振り方などを何パターンも考え、最終的に小さな蚊のイラストを載せるデザインに落ち着きました。清潔感のあるデザインに仕上がったと思います。

火も電気も使わないことを短く伝えるため「電源不要」と記載したり、特長がシンプルにまとめられたパッケージになりました。サブコピー的な付加価値情報は、あえて店頭に並んだ際にプライスレール(値札やPOP)で隠れる部分に入れてもらいました。これはお客様が手にとってパッケージを見てくださったときに、より理解を深めることで、購入につなげたいという営業側の希望に応えてもらった形です。あとはオン・オフの仕組みも特徴的ですよね。

これも色々考えた結果、スイッチも使わず片手でひっくり返すだけ、という究極の仕組みにたどり着けました。この時に「いける」という雰囲気が一気に出てきましたね。

カニバリではなく、 新しい市場を創るという提案。

どんなにいい製品でも、店頭で大きく展開してもらわないとお客様に気づいてもらえません。そこで販売店様に対しては、カニバリ(既存市場の奪い合い)ではなく新たな市場の創出を提案しました。殺虫剤市場の中で30%を占めるハエ・蚊用カテゴリーがここ数年伸び悩む中、シンカトリのような新剤型でお客様の不便を解消し、行動変容を促すことで市場を創造したいと商談でお伝えしたことで、大きな店頭展開が実現できました。

様々なメディアにも取り上げていただくようになって、お客様に喜んでいただいていることを実感できましたね。

製品の中身・パッケージ・店頭の全てに全社一丸となって向き合った結果、お客様にシンカトリの特長を理解いただき、発売2年で本体セットの出荷個数が580万個を突破するという大ヒットにつながりました。まさにチームの長年の努力が報われた瞬間でしたね。

営業の皆さんの努力には本当に感謝しています。

新しい当たり前を
生み出すのが金鳥の役割。

シンカトリをお使いになった方へのアンケート結果から、「電源不要」という点が“電気代がかからない”だけでなく“コンセントがない場所でも、どこにでも置ける”と評価していただいていることが分かったり、発売後にも新しい発見がありました。こういったお客様からの反応が、次の製品の開発のきっかけになることもあります。

シンカトリは、「効き目と安全は絶対に切り離さない」という当社のブランドポリシーを高い次元で両立させる製品になったと思います。

うちの研究所が開発するものは間違いないと思っているので、本当に信頼しています。中身は素晴らしいので、パッケージやネーミングで、さらに価値を上げたいと思っています。

140年前に蚊取り線香を世に出した時から、当社は常に世の中に新しいものを提供し、それがお客様に受け入れられてきました。シンカトリを皮切りに、これからも新しい製品を開発して市場を創り出していくことが、今後切り開いていくべき未来だと思っています。

金鳥は、次の渦を一緒に創っていける
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