生態と種類を知る

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ヤブカの飛ぶ速さは、時速8km─風速2m以上になると風に向かって飛べなくなる。
うしろ羽は、しゃもじの形をした「平均」に変形。
体長約5.5mm
体重2~3mg(アカイエカ)

蚊の一生

アカイエカ
  • オス

  • メス

  • ボウフラ

  • オニボウフラ

ヒトスジシマカ
  • オス

  • メス

  • ボウフラ

蚊は何を食べて生きているの?

蚊は血だけを吸って生きているのではありません。血を吸うのはメスだけ、それも主食ではありません。メスの蚊は吸血することによって卵巣を発達させ卵を産みます。蚊が通常主食としているものは、花のミツや草の汁などです。

1回の吸血量

蚊が1回に吸うことのできる血の量は、ほぼ自分の体重と同じくらい。…ということは、体重が約2倍になるので、血を吸った後の蚊は動きが少し鈍くなります。

いつ頃から蚊に注意したらいい?

春になって暖かい日が続くと、成虫で冬越ししたアカイエカは活動を始めます。
卵で冬を越すヒトスジシマカが成虫となる5月以降は、蚊の数がかなり増えてきます。

秋の蚊はしつこい?

蚊にとって、27℃前後が最も快適に動ける温度です。昨今の猛暑の時期よりも、少し涼しくなった秋のほうが活動しやすく元気に動き回ることができますので、しつこくなったと感じるかもしれません。

蚊の発生を予防するには

蚊の幼虫のボウフラは、水の中の有機物を食べて育ちます。ボウフラが育つ水たまりを作らないようにすることが大切です。
ヒトスジシマカのボウフラは、空き缶にたまった水、雨よけシートのくぼみにたまった水、ペットボトルのフタにたまった水など、小さな水たまりでも育ちます。家の周りのそういった生息場所をなくすようにしましょう。
また、蚊の成虫は、草むらや雑木林などにひそみ、花のミツなどを吸って生きています。蚊のひそみ場所となる雑草などの手入れをすることも大事です。

ボウフラ(蚊の幼虫)は、こんな所にいる

ヒトスジシマカ・トウゴウヤブカ・ヤマトヤブカ 空きカン・空きビン・竹の切りかぶ・お墓の花立てなど
アカイエカ・チカイエカ・オオクロヤブカ 防火用水・どぶ・下水など
コガタアカイエカ・シナハマダラカ 水田・沼・ため池など

マンションの高層階でも蚊は飛んでくる?

蚊は自力では、2-3階くらいの高さまで飛ぶのが限度です。ただ、人に付いてエレベーターで上がってきたり、風に乗ってきたりすることはよくあります。マンションの上のほうの階でも、ベランダに水たまりがあるとボウフラが育って蚊が増えてしまうケースがあるので、植木鉢の受け皿などに水たまりができないよう気を付けましょう。

環境の中での蚊の役割

ボウフラは水の中の汚れを食べて育ち、成虫となって水から飛び立っていきます。その過程で、水をきれいにしてくれているともいえるでしょう。また、蚊の成虫やボウフラは、他の様々な昆虫や動物の餌になるので、生態系においてとても大きな存在です。蚊も、環境の中で大事な役目を果たしているのです。