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衣類の害虫(衣料害虫)
生態と種類を知る

ヒメマルカツオブシムシ
幼虫/体長4~4.5mm・暗褐色。モフモフの茶色い毛でおおわれている
成虫/体長約2.5mm前後・黒褐色と黄色・白のまだら模様
春に産卵、孵化した幼虫が夏から秋にかけて絹やウールの衣類などを食べて大きくなる。幼虫で越冬し、4~5月ごろに蛹になり1~2週間で成虫になる。成虫は屋外で生活する。

ヒメカツオブシムシ
幼虫/体長5.5mm前後・赤褐色。お尻に毛束がある
成虫/体長4~4.5mm・黒褐色
成虫は黒くてツヤツヤしている。1年に1世代。生活はヒメマルカツオブシムシとほぼ同じ。幼虫のお尻の毛束はクモなどの敵に襲われると抜けて、相手の体にからみつき動けなくさせる秘密兵器。

コイガ
幼虫/体長約6~7mm・エサで筒状のまゆを作る
成虫/体長約6~8mm・あわい白色
1年に3-4世代を繰り返すので、年中注意が必要。コイガという名前ながら、成虫はイガよりも大きい。

イガ
幼虫/体長7mm・エサで筒状のまゆを作る
成虫/体長約4.5mm・あわい灰色
1年に2-3世代を繰り返す。幼虫は嚙みきった繊維でまゆを作って、その中で過ごす。布地と同じ色の細長い毛玉がたくさん付いていたらご注意を。
幼虫が、お洋服をむしゃむしゃ!
お家の中で茶色いモフモフの虫がモゾモゾしていたことはありませんか?それはヒメマルカツオブシムシの幼虫かもしれません。
ここ10年の衣類の虫食い被害をしらべると、そのほとんどがヒメマルカツオブシムシ幼虫のしわざでした。カツオブシムシはその名の通り、鰹節をはじめ魚の干物や昆虫の死骸、鳥の羽、動物の毛などの動物性タンパク質が大好きなので、ウールや絹のお洋服もさかんに食べてしまいます。綿や化学繊維でも、食べこぼしのあとなどの汚れが残っていればその部分をかじることがあります。
一方、イガ・コイガは、物置や古い家屋に放置していたカーペットや寝具などを食べてしまうことが多いです。
どの衣料害虫も、幼虫だけが悪さをします。成虫になると、繊維を食べることはありません。

意外にも、あなたの近くで飛んでます!
5月前後に、白い花やネギボウズを観察すると、茶色いまだら模様の虫がいるのを見つけることができるでしょう。これがヒメマルカツオブシムシの成虫です。産卵時期である4月から6月はご注意を!
- 成虫は白い色に引き寄せられます。白っぽい服に付いた虫をお持ち帰りしてしまったり、洗濯物に卵を産み付けられたりしないように気をつけましょう。
- マーガレットのような白いお花が大好き。とても可愛いのですが、こういう形のお花はヒメマルカツオブシムシを引き寄せてしまいます。ガーデニングの際は植物の種類にご用心。
- 注意をしていても、いつの間にか家の中に入ってきてしまうこともあります。4月から6月にかけてはとくに、収納に防虫剤を切らさないようにしましょう。

