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害虫コラム
蚊に刺されちゃった!

蚊がチクリ!なんともたまらないかゆさですね。あのかゆみは、蚊の唾液が原因。蚊は、人の毛細血管に針のような口を突き刺して血を吸いますが、この時に唾液を出します。この唾液は、刺した時に人に痛みを感じさせない麻酔作用や、血が空気に触れて固まるのを防ぐ作用など、色んな成分が含まれています。これが、人の体の中に入ると、その部分がアレルギー反応を起こし、“かゆく”感じるのです。
しかし、蚊の本当の恐ろしさは刺されて“かゆい”とか、耳もとで聞こえる“プ~ン”という音で夜眠れないということではありません。蚊は病原体を運び、人やペット・家畜に病気をもたらし、生命や健康をおびやかす恐ろしい虫なのです。
蚊が媒介する感染症
デング熱 | 発症すると、発熱、頭痛、筋肉痛や発疹などの症状が出る。稀に重症化し、世界では毎年4万人が死亡していると推定。ウイルスは主にネッタイシマカによって媒介されるが、日本で最も一般的な蚊であるヒトスジシマカも媒介する。2014年、東京都内を中心に約70年ぶりのデング熱の国内感染がおきた。 |
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マラリア | ハマダラカがヒトにマラリア原虫を運ぶことにより感染。蚊による感染症の中では世界で最も深刻であり、毎年60万人以上が死亡している。死亡者の多くは5歳未満の子どもたちである。 |
日本脳炎 | コガタアカイエカがウイルスを媒介する。ワクチンの普及もあり日本での患者は減少したが、ウイルスの増幅動物であるブタの飼育が盛んな地域などで毎年ウイルスが見つかり、症例も報告されている。 |
ウエストナイル熱 | 1999年以来、米国やカナダなどで感染が広がっている。 |
ジカウイルス感染症 (ジカ熱) |
2016年、オリンピック開催国ブラジルを中心とした感染拡大が大きく報道された。妊婦が感染すると胎児に影響を及ぼすことがある。 |
(WHOファクトシートより)

デング熱やウエストナイル熱、ジカ熱は日本でも流行する可能性があります。特有の治療法や予防するワクチンがない病気も多く、「蚊に刺されないこと」が最も効果的な予防法です。
人が海外で感染して日本に病原体を持ってきてしまう輸入感染症も毎年多く報告されています。海外の流行地域に旅行するときは、虫よけスプレーを持っていくなど対策をお忘れなく!