ホーム ウルトラがいちゅう大百科 蚊を侮ることなかれ マラリア

中央研究所レポート 蚊が媒介する病気を予防するために 蚊を侮ることなかれ

講義2-1 マラリア

マラリアは日本でも流行する?

21世紀のマラリア事情

マラリアという蚊が媒介する病気はご存じでしょうか? 21世紀になった現在も、熱帯を中心とした約100カ国(人口が約20億2000万人)で3〜5億人が感染し、毎年、子供や妊婦等を中心とした150〜270万人もの尊い命を奪っている恐ろしい病気です。しかし、感染者の大半は免疫を持っているため、全ての人が重い症状をあらわす訳ではありません。これらの国の栄養状態や、住居環境の改善が図られれば、死者も大きく減ると言われています。

歴史的な?病気です

マラリアの歴史は古く、古代ローマのツタンカーメン王は、マラリアでなくなったという説もあるくらいです。また、熱帯地方特有の病気のように思われがちですが、日本でも、意外に関わりが深く、平安中期にはマラリアの間歇熱(かんけつ熱:発熱と悪寒の繰り返しのこと)が、「かわらやみ」や「えやみ」と呼ばれていたようです。『平家物語』の記述から、平清盛はマラリアで亡くなったと考えられており、また『源氏物語』の光源氏もマラリアにかかっていたと言われています。

日本では1959年に消滅!

近年になり、マラリアの治療薬「キニーネ」に一時効力があったことや、生活環境の改善、媒介蚊の減少、そして、金鳥の蚊取線香の登場によって、日本からは1959年の1例を最後に、消滅しています。

治療薬キニーネ

生活環境改善

媒体蚊の減少

蚊取線香

マラリアを媒介するハマダラカは、清流の水たまりを住みかとするため、日本の都市部での流行は、まず無いと思われます。しかし、地球温暖化によって再流行も考えられるうえ、日本人の中に免疫を持っている人がいなくなっているため、もし万が一でもマラリアが再流行するようなことがあれば、その被害は過去のもの以上になる危険性もあるのです。
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