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害虫コラム:蚊

蚊に刺されちゃった!

蚊に刺されちゃった! イラスト

蚊がチクリ!なんともたまらないかゆさですね。あのかゆみは、蚊の唾液が原因。蚊は、人の毛細血管にハリのような口を突き刺して血を吸いますが、このとき唾液を出します。この唾液は、刺したときに人に痛みを感じさせない麻酔作用や、血が空気にふれて固まるのを防ぐ作用など、いろんな成分が含まれています。これが、人の体のなかに入ると、その部分がアレルギー反応を起こし、“かゆく”感じるのです。
しかし、蚊の本当の恐ろしさは刺されて“かゆい”とか、耳もとで聞こえる“プ〜〜ン”という音で夜眠れないということではありません。現在日本人の多くが幸か不幸かそのこわさを実体験としては知りませんが、蚊は病原体を運び、人やペット・家畜に病気をもたらし、生命や健康をおびやかす恐ろしい虫です。
たとえば、日本脳炎はコガタアカイエカが媒介する伝染病です。この病気にかかると微熱や頭痛が起こり、やがて悪寒と40度もの高熱が出て重篤な状況を示します。このほかにも蚊が原因となる病気として黄熱病やデング熱、マラリア、フィラリア、ウエストナイルウィルス熱症、チクングニア熱、ジカ熱など、たくさんあります。

ウエストナイルウイルスの大西洋横断は、保菌「蚊」の無賃乗車が原因?

ウエストナイルウイルス熱症は日本脳炎によく似た症状の感染症で、都市化していると思われるアメリカで'99年頃から発生し、2015年にはアメリカで2,060人が感染し、その内119人が死亡しています。(アメリカ疾病予防管理センター調べ)
このウイルスは1937年にアフリカで発見され、蚊を媒介として人や鳥、馬などに感染します。蚊に刺された後、潜伏期間は3〜15日、一般的に3〜6日間程度の発熱、頭痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振などの症状が見られますが、1週間程度で回復するケースが多いようです。ただ高齢者や体力の無い人を中心に高熱や、麻痺、昏睡から髄膜炎、脳炎症状を起こし、死に至ることもあり全米で大きな問題になりました。
もともとアフリカの風土病だったこの病気が、なぜ大西洋を越えてアメリカで流行したのか。いろんな説がある中で最も有力なのが、「ウイルスを持った蚊が飛行機や船、特にコンテナ貨物の中に乗って海を渡った」という説です。ウエストナイルウイルスを媒介する能力がある蚊は、イエカ属、ヤブカ属を中心に数十種に及ぶと言われ、日本で一般的なアカイエカやヒトスジシマカも媒介する能力を持っており、今後、日本で流行する危険性も充分にあると考えられています。

日本でも要注意のデング熱!

WHOによると、熱帯・亜熱帯地域を中心に、世界人口の40%以上にあたる25億人以上にデング熱の感染リスクがあり、現在世界中で毎年5,000万人から1億人がデング熱に感染していると推計されています。また、入院が必要な重症型のデング熱患者は、毎年50万人発生していると推計されており、その大部分が子どもです。重症型のデング熱患者の約2.5%が死亡しています。

感染が拡大中 ジカ熱!

みなさん「ジカ熱」という感染症はご存じでしょうか?1947年ウガンダのジカの森に住むサルの体内から発見された「ジカウイルス」によって引き起こされる感染症のことです。ウイルス発見以降、感染の報告はほとんどありませんでしたが、2007年のミクロネシアのヤップ島での大規模感染により「ジカ熱」は世界でも広く知られるようになりました。現在、ブラジルや中南米を中心に急速に感染が拡大しており、世界的な問題となっています。
ジカ熱に感染しても、約8割の人が発症しないといわれています。
発症すると発熱や発疹、関節痛などの症状がでますが軽度なことが多く、自然に治るようです。ですが現在感染の拡大している中南米では、神経障害の発症や、妊婦さんの感染により胎児に影響が起こるなどジカウイルスとの関連が疑われる疾患が増えているとの発表もされており、注意を促しています。

デング熱とジカ熱 媒介する蚊は共通!

デング熱やジカ熱は、ネッタイシマカや日本にも広く生息しているヒトスジシマカといったヤブ蚊によって媒介されるといわれています。
デング熱は2014年、69年ぶりに日本国内で海外渡航歴の無い方への感染例が確認されました。ジカ熱の日本国内での感染は現在のところ確認されていませんが、今後日本での国内感染の可能性も否定できません。

対策と予防法

デング熱、ジカ熱には、特有の治療法や予防するワクチンも現在は存在しません。ですから「蚊に刺されないこと」が最も効果的な予防法です。媒介するヒトスジシマカは朝から夕方にかけて、屋外を中心に吸血活動を行います。当然屋内にも侵入してきます。屋外でも屋内でも十分な対策が必要です。

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